R&Bは、リズム・アンド・ブルースの略で、1940年代後半にジャズ、ブルースから生まれたブラックミュージックです。
独特な叫ぶような歌い方が、他ジャンルの楽曲にも大きな影響を与えました。
ブルースを基本にしたコード進行が特徴で、そこに激しいリズムを乗せています。

R&Bをもとに生まれたのがR&R（ロックンロール）です。
1970年頃になると、R&Bからソウルやファンクといったジャンルの音楽が生まれました。
1980年代に入ると、これまでR&Bと呼ばれていた音楽は、ブラック・コンテンポラリーと名前を変えていきます。

さらに、1990年代になると、ラップやヒップホップ、ハウスなど、次々と新しい黒人音楽が誕生しました。こうなると、従来の黒人音楽は再びR&Bと呼ばれるようになります。
2000年以降は、ヒップホップ、ハウス、ラップ以外の音楽をR&Bと呼ぶようになり、古い黒人音楽を総称する言葉に変わっていきました。

ヒップホップは、1970年代にヒスパニック系アメリカ人の間で流行りだした音楽で、ラップ、ブレイクダンス、グラフィティなどを取り入れた音楽です。
つまり、R&Bがアフリカ系アメリカ人の間から出てきた音楽であるのに対して、ヒップホップはヒスパニック系がルーツで、どちらも有色人種の音楽という共通点があります。

R&Bに影響された音楽は、ドゥーワップ、ソウル、ファンク、ディスコ、ニュージャックスイングなど広範囲にわたります。
このように、R&Bが現代アメリカのポピュラーミュージックに与えた影響は計り知れません。
日本でもR&Bのファンが多く、また、R&Bに影響を受けたミュージシャンも少なくないようです。